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メヒコのアルモニア(ハーモニー)

国境を越えると一気に豊かな文化の匂いがしてくる。

以前、国境を越えて毎週ときには毎日、バハメキシコに行く仕事をしていた、仕事はあまり面白くなかったが、俺は毎回車で越えるメキシコを楽しみにしていた。

メキシコを運転するってのは面白い。道も当時はナビもないし、暗記しないといけない、そして街の作りや道は複雑だし、道のど真ん中に穴が空いていたり、ヨソもんにはしんどい。また車線を守る事は決して「いいこと」ではない。そんなことに執着して邪魔になれば余計危険になる。もちろん信号もギリギリをせめる。自分の行きたい方向へグイグイいかなければ、車線の中においていかれるのである。その緊張感というかゲームのようなハーモニーが面白い。

自分がそこで学んだのは、ハーモニーという波長に身を委ねると楽しいぞ!と言う事だったと思う。

そこでは逆に「時に、真面目にルールだけを守ることや、他人に一方的な規律を押し付ける方が波長を乱す」ということでもあり、現地の「波」の流れとでもいうか、周囲で起きていることに身を委ねた方がうまくいく。

そして一番大切なレッスンでいうと「ハーモニーに身を委ねると、周囲の人が寄ってくる」という事であった。ハーモニーに身を委ねる際には、周囲で起きていることへの「意識」や「感性」も必要だ、そのファンダメンタルがわかってくれば、自分がこれだと思うことには両手両足をひろげて飛び込むと、面白くなるし、人がよってくる、とも学んだ気がする。自分は性格的にはメヒコがとても合っていたし、素晴らしい人たちにも出会えたし、何回かアートの仕事もさせてもらえた。

話は変わるが、先日、トカゲが縁側で佇んでいた。

自分を見るのだが、見たまま、昼下がりの太陽の下、動かずくつろいでいる。自分も追い払う気持ちなどないし、なにかその空間をトカゲと共有するハーモニーの時間が30分くらいあった。そんな時間は不思議とクモや蝶々など色々な生物も自分の近くにドンドンやってくる。

何事も俺次第なのだなーと思う。

俺は、人との付き合いは上手い方ではない、でも意識をめぐらせ、自分が身を委ねる場所に身を置く事、そしてその大切な瞬間を大事にできれば、まだまだ結構いけるかもしれない、と思うのである。トカゲたちとの時間で、メヒコで体験したハーモニーのことを思い出した。

そんな日だった。またいつかメヒコにも行きたい。

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